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この記事は瀬戸内分校プロジェクトをサポートする香川大学創造工学部メディアデザインコース柴田研究室の皆さんと共同で運営しています

プロジェクト始動からあっという間に3日目。

私たちは香川大学の船「カラヌスⅢ」に乗って、豊島に向かいました!

到着したのは、東京藝術大学日比野学長が瀬戸内国際芸術祭に出展をしている作品「種は船」が展示されている甲生です。



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船から降りると、「種船」の船長を務めている喜多さんが温かく迎え入れてくださいました。始めに向かったのは船長小屋。喜多船長からこの作品に込めた想いを聞きました。話を聞いた後、高校生たちの考え方は大きく変わったように思います。


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船長小屋にはたくさんの喜多船長の宝物が展示されていました。しかし、喜多船長が宝物としてコレクションをしているものは、昨日までのリサーチ期間で私たちが「海ごみ」「ゴミ」と呼んでいたものばかりです。喜多船長はこの宝物を「誰かの生活のカケラ」として保管をされていました。


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喜多船長はコレクションの中から一つ手に取り、そのカケラがどんなストーリーを持っているのか話始めました。そのお話からは今までの私たちが思ってもいなかった言葉ばかりが耳に入ってきました。


「誰かにごみとして捨てられて悲しい。」「でも海に放たれて名前が無くなりになり自由に旅ができた。」「しかし、また海ごみとして拾われてしまった。」「この子は2度死んでしまった。」

みなさんも海ごみは悪いものという印象はありませんか?

ごみが「ゴミ」と呼ばれることを悲しんでいるかもしれない。もともと誰かが大切に使っていたものを勝手に「ゴミ」にしてしまっているのかもしれない。そう考えると今まで海ごみだと思っていたものに対しての考え方が大きく変化しました。高校生たちも興味深く聞いていました。

また、その他にも「海ゴミ」は海から発生しているものは少なく、陸から発生しているものが多いことから「陸ゴミ」として、陸に住む私たちがより身近に責任を感じる必要があるということや、Tara JAMBIOと共同で行っているマイクロプラスチックの研究についてお話をしてくださいました。


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その後は、種船への乗船体験と海岸での宝物探しを同時進行で行いました。

種船は特徴的な形をしていますよね。

これは日比野学長が行っている明後日朝顔プロジェクトの「種は人と人を繋ぐ船のようだ」という着想から朝顔の種の形をイメージして制作されています。高校生たちも貴重な体験にワクワクしながら乗船し、カメラに笑顔を向けてくれました。


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海岸の方では宝探しをしたり、アーティストの鉾井さんや香川大学生がドローンを飛ばしたりとチーム関係なく活動をしました。

なかなか素敵な宝物が見つからず苦戦している学生や、反対にたくさん宝物を見つけて友達と一緒に物語を考える学生など周りを見ているといろんな楽しみ方があって、私も見ていて楽しかったです。


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最後に、全員で集めた宝物を船長小屋に持っていき、どんな物語を考えたのかみんなで話しました。

高校生たちからは一寸法師の器だった宝物や、ダンゴムシ界で世界遺産だった宝物などそれぞれの個性が爆発した宝物のストーリーが生まれました。また、拾ったものが本当はどんな使い方をされていたものなのか喜多船長が説明を加えてくださったりし、自分たちの意識の変化を感じると共に、現実的な部分まで考えを深めることができました。


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少ない時間でしたが、「海ごみ」だったものが私たちの中で「宝物」に変わった瞬間に大きく想像の幅が膨らんだように思います。喜多船長貴重な体験をありがとうございました!

更新日:2023年5月17日

2022年8月23日 午後

再びバスに乗り、向かった先は…


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ここはー?



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『瀬戸内海歴史民俗資料館』です。

2023年に50周年を迎える、歴史ある資料館です!

ちなみに、先程の画像はこの資料館の屋上から見える景色です。瀬戸内の海と香川の島を一望できる良い場所です。



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中央に写っているのは、以前ここで館長を勤めていらっしゃった田井静明さんです。田井さんの説明を聞きながら、私たちは館内を歩き、展示物を見て回りました。

かつて瀬戸内に住んでいた人々は、自然と共に生きていました。ただ気ままに生活するのではなく、豊かな生活を送るための知恵を絞って道具を作り、活用していました。資料館はその軌跡そのものです。



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漁をするための道具、



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大漁や航海の安全を祈願するものなど。

海だけでなく、木や山とも密接な関係が。

歩く先々では先人の技術と知恵に驚いてばかりでした。



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(なかなかリアルです)



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船も大きいです。



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一通り見終わった後は、島の特色ある文化について話を聞くことができました。

昔から受け継がれてきた祭典が現代に至るまで形を変えながら浸透し続ける様子、世代を超えて愛される様子を見て、人々の暮らしに根付く豊かな文化の素晴らしさを知りました。

瀬戸内歴史民俗資料館の見学を通して,地域や人々の暮らしを感じました。

いずれは私たちの暮らしも何かしらの形で残り、受け継がれていくのでしょうか。それならば是非、私たちが胸を張って生きたと言える証を残していきたいですね!

以上、2日目の活動でした!

最後まで読んで頂きありがとうございました。

更新日:2023年5月17日

来訪者の皆さま、こんにちは。

ブログを見に来ていただきありがとうございます。

8月22日から始まった瀬戸内海分校プロジェクト「さとうみ」。

まだまだ始まったばかりですが、本日も高校生やアーティストらと共に本格的に、且つ本気で取り組んでいきたいと思いますので、なにとぞよろしくお願いいたします!

記事作成は香川大学学生助手の篠崎が担当させていただきました。

2022年8月23日 午前

2日目からは主に校外での活動になります。

高松駅からバスに乗り…


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訪れたのはここ、さぬき市津田にある海岸です。

一見すると、草木も生い茂って自然豊かな風景に見えますが…


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あんなところにペットボトルが。


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こんなところにも。

間近で直接見ると、常に視界に入るぐらい大量のプラスチック製品があちこちに見受けられます。その場で捨てられたものもあれば、どこかから流れついてやってきたものなども。

ここで私たちは、班に分かれて落ちているものをリストに沿って分類し、それぞれ拾った個数を数えながら拾い集めました。



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開始直後に足元で見つけた煙草の吸殻、3歩歩いた先に使用済み家庭用花火、バーベキューが行われたであろう地点に発泡スチロールのトレー…

次々と目の前に現れるごみを拾っては袋に入れ、拾っては入れの繰り返しです。これでも落ちている量は少ない方だと聞いてびっくりしました。

そしてごみを拾っていくうちに、落ちているものの傾向や個性が読み取れるような気がして、よりどりみどりな色とりどりのごみを見る目が変わっていき、次第に拾うのが楽しくなりました。落ちているごみも減って一石二鳥です♪



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後に集計してみると、多くの班が共通して「まめ缶」を多めに拾ったことが判明しました。



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「まめ缶」とは何ぞや?そう思う方もいらっしゃるでしょう。もともとは長い1本のパイプであり、その正体は牡蠣の養殖で使われていたものです。牡蠣を針金に吊るして養殖する際、牡蠣同士の間を空けるためにパイプを細かく切って牡蠣の間に通したものがまめ缶です。牡蠣が十分に成長すると同時に役目も終わり回収する際に一部が海へ流出しているそうです。瀬戸内海では牡蠣の養殖が盛んであり、瀬戸内海ならではの漂着ごみであるとも言えますね。(前日にまめ缶のことについて紹介があったので、生徒からの注目度が高かったことも影響しているかも)

なかなかアクティブに動いた午前の部でした!その2、午後の部へ続きます。

2025年度 瀬戸内海分校プロジェクト 「かがわアートスタディーズU18」

主催    香川県

      東京藝術大学

共催    香川大学

総合監修  日比野克彦 東京藝術大学長

企画運営  橋本和幸  東京藝術大学  美術学部長/瀬戸内海分校プロジェクトリーダー

      西村雄輔  東京藝術大学  絵画科 油画 教授

      柴田悠基  香川大学 創造工学部 講師

特別講師  末永慶寛  香川大学 創造工学部長

技術協力  永冨太一  香川大学産学連携・知的財産センター長

      

このプロジェクトで香川県と東京藝術大学は次のSDGsの取り組みに貢献し、地域の大学と連携して開催します。

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